リリー・フランキー 「東京タワー」

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~

発売されてから、約1年。
やっと読みました。


内容は、自分史というか家族史というか、
まっすぐに逃げずに自分のことや家族のことが
書かれています。最後の30ページくらい、
ひさびさにやられました。


家族について、真剣に考えることは怖くて
考えれば考えるほどこころがえぐられて。
自分の無力さを思い知らされてしまう。
そして、結局逃げてしまう。
ぐるぐるぐるぐる。


私も、なんどか同じようなことを考えたことがあります。
大学のときに、家族から離れて自由というものを
手に入れて、自分のことだけ考えていれば
いいという生活を手に入れたときは
本当に楽になったなと感じていたことを
覚えています。


ただ、そろそろ年齢も重ねて、
自分だけのことを考えていればいい時期も
終わりなのかなと感じてしまいました。

本文の中に出てきていた。

これまで苦労させたことも、迷惑をかけたことも、心配させたことも、それはいつかお返しができるものだと思って、ほったらかしにしていた。でも結局、それができないばかりか、ひとこと「ありがとう」ともいえなかった。

自分は、はたして「ありがとう」をいえるんだろうか。