国家の品格

薦められて、買ってみました。

国家の品格 (新潮新書)

国家の品格 (新潮新書)

内容は、「論理思考(欧米の考え方)」だけに頼ることがいかに危ういか。
だから、本来日本人が大切にしていた「情緒と形の文化」を
大切にしていかなくてはいけませんよというお話でした。


題名からはとても読みづらそうな本だなと思っていたんですが、
とても読みやすかったです。


「論理」とか「効率」だけに頼っていると、間違いを
おこしていることに気づけない。


物事を判断していくさいに、とても難しいのは
はじめの出発点を決める事です。たいてい、仮定から入ります。
その仮定があっている確率というのはとても低いので
論理が完璧に通っていると、逆に結論も必ず間違ってしまう。
→わたしも180度間違った方向に歩き出す事がよくあります。


出発点に立ち返る事が非常に大事ですよと。
もちろん、本の中では論理がだめといっているわけではなく
情緒などとのバランスがとても大切ですと書いてあります。


文中に「会津藩の教え」が書いてあったのですが
気に入ったので引用しておきます。

一つ、年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二つ、年長者にはお辞儀をしなくてはなりませぬ
三つ、虚言を言うことはなりませぬ
四つ、卑怯な振る舞いをしてはなりませぬ
五つ、弱いものをいじめてはなりませぬ
六つ、戸外でものを食べてはなりませぬ
七つ、戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬものはならぬのです

ま、七つめは本にも書いてありましたが、
いただけませんが、気持ちがいい教えだと思います。
「ならぬものはならぬのです」という言葉が大切で、
論理とか抜きにだめなものはだめ!と
きっちりいっている。
こういったことが大切なんだと訴えている本でした。

ひとにものを教えるためには、論理ではなく
信念を伝えることが非常に重要なのかもしれません。