希望塾 第9期 2日目 皆川明さん(矛盾に満たされて、勘にたよる)
矛盾に満たされて、勘にたよる
minä perhonen
いろいろな切り口で、皆川さんにお話していただきました。
「仕事のスタイル」「デザインの考え方」
「ビジネス」「ブランド」「生活と仕事」
その中で一番印象に残ったのは、「勘」と「矛盾」に対する考え方です。
勘とは、今までの経験で築きあげられた自分自身の考え方
矛盾とは、両極端の考え方が、ひとつの中にあり多くの可能性に満たされていること
いままで私のなかで「勘」や「矛盾」という言葉はなにかネガティブな感じを持っていました。でも、教えていただいたのはまったく逆の発想。納得させられてしまいました。感覚で進めるべき部分とロジカルにくみ上げていく部分。両方バランスが取れていないと、間違った方向に進んでいってしまって、しかもそれに気づくことができないなんて事が。。よくあるのります。確かに、自分の勘というものは無意識に自分のいままで培ってきたものを利用しているのでしょうね。何でかよく分からなくても、これがいいというのはよくありますし。
また、皆川さんのファッションを仕事にしていこうと決めたきっかけの話も面白かった。
「うまくできなかったから、一生あきないないでできる」
「仕事としてやっていくことを決めてしまった」
得意なことを仕事にするというのはよく聞く話なので。逆に上手くできないことを仕事にしたというのが本当に驚き。でも、いま自分が切り替えていこうとしている仕事は、今の自分だとまったく上手くできないことなのでどうしようとあせっていたいたけど、皆川さんがいわれていた通りできないから面白いし、飽きないし、努力できるし伸びるしかないから頑張れると考え方を変えることにしました。後はやるべきことをやっていくまで。
以下は、メモ
チームでのものづくり
製作にかける時間は2年間
はじめは、思いをノートに書き留めることからはじめる
ものごとを進めるときに、相手に概念を伝え考えてもらう時間を大切にしている
ことばから図案やデザインをおこす鳥が止まっている馬(勘違い)
自分たちに特別な力があるわけではなくて生み出したファッションに共感してもらえていることを
思いの動機と作る動機が大切自然の景色 → 人の感性 → 表現
既成概念を見直して、新しい考え方を適用していく
事実からも飛び出して発想する
頭の中で想像していることを現実の世界に生み出していく
言葉
想像のスイッチを入れる
絵を見ている人が、絵から離れていって、さらに新しい発想を思いつくようなものをプロに必要なものは、勘
勘とは今までの経験が積み上げられてきた自分の中の考え
矛盾に満たされて勘に頼る
矛盾て?
両極端の考えがひとつの物の中にあること
振れ幅が広いから可能性に満たされている
答えがたくさんある
わくわくする沈黙と情熱の花の咲く
情熱の表現としての沈黙
まったく別のものが考えていく中でひとつのものになっていく結果について
評価されること
↓
世の中にすでに理解されている
↓
世の中にある
↓
受け入れられて評価される
↓
自分の考えが世の中に馴染んできてしまっているかもしれない
評価されないこと
↓
世の中にスタンスがない
↓
新しいことを考えているかもしれない
↓
やるべきこと
ただし、これらはすべて自分で考え結論を出していることが大切
自分に対する結果でなくてはいけない商業的に評価されること → 世の中に近づきすぎている
そうでなければ、新しいことをやっているかもしれないクリエーションするなら、自分で結論をだすこと。人に頼って結論を出すのではなくて。
スタッフとの思いを共有する
自分の目の届く範囲で、スタッフの目線で考え方の方向性を共有する。
最終的には、個人個人の判断が大切
ツアーコンダクターのように、軸だけをぶれさせないように個人個人にコンセプトを伝えていく。
現場で物を作る姿勢は崩さないビジネス
自分たちに必要な技術を自分たちでなくしてしまっていっている
全員が次のクリエーションを続けていくために正しいお金の流れが必要。
オートメーションとハンドメイドのバランスをとって。
大量生産、安いという価値が大きくなりすぎて、その他の価値が評価されない時代コスト・時間 → 価値
価値 → コスト・時間
時間とコストを越えていく、価値を生み出すファッションをはじめたきっかけ
上手くできないことは飽きずに一生できると思った
ひとつのことを一生をかけて突き詰めていく
これを仕事としてやっていくと決めてしまった
たまたまを一番大切なところにおいた
上手くいかないことを選ぶとやめようと思わないブランド
哲学(変わらないもの)+表現方法(進化していくもの)
哲学
何を元にものづくりをしていくのか
成熟はしていく
変わらない
表現方法
社会を感じて、時代を感じて進化していく思い考えの下で、表現方法が変わっていく
軸はその人の生き方
自分の中だけでブランディングを考えなかった
これから続いていく中で、スタート部分を受け持とうと
クリエーションでは、自分の他の経験と照らし合わせていく全体の一部分だけをみれば、全体のことが分かる
日常で起こったことをすべて仕事に落としていく